受けに見つからないよう今世は髪形や服装など身なりをがらりと変えてみた攻めだが、受けにはすぐバレた上に笑われてしまった。

かつて「受けには自分なんて必要ない」と自ら退場したことが、受けにとって「攻めがいなければ駄目だ」と気づく決定打になったと知った攻め。

受けのことを大切に思っているなんて今さら言っても信じてもらえないだろうと諦めている攻め。

軽い気持ちで昔の話を持ち出したら途端に目を潤ませた受けを見て「最後は死に別れたのだから当然だ、自分はなんて無神経なんだ」と一人で猛省し始めた攻めと目にゴミが入っただけの受け。

受けの「攻めが死んだら自分も死ぬ」が本気だと知ってしまったのでうかつに死ねなくなった攻め。

受けの首を絞めたことがある攻め。その感触は死を経てさえも手のひらから消えてくれない。

気が遠くなるような長い時間を経て初めて受けの本音を聞くことができた攻め。

受けの幸福のために身を引くことを選び続けてきたけれど、再会を果たすごとに「自分だって受けを幸せにできるのではないか」という思いが募ってきた攻め。

たびたび受けの幻影を見ていた攻め。本物の受けと相まみえても、しばらくは幻だと思い込んでいた。

吸血鬼になった攻めと自ら望んで供物になった受け。

前世で別れ際に受けへ伝えたプロポーズまがいの言葉をしっかり覚えられていた攻め。

自分だけが受けに執着しているのだと思っていたが、受けも同じく攻めに執着しているのだと生まれ変わってから初めて知った攻め。

前世では相手のことをなんとも思わないようにしていたのに、現世でうっかり恋に落ちた攻めと受け。

何をしても埋まらなかった心の隙間に、相手の存在がぴったりとはまった攻めと受け。

それぞれの友人から互いの話を伝え聞き、会いたくて仕方がなかったのに、いざ会うと挙動不審になって目が合わせられない攻めと受け。

互いに抱く感情に名前がつけられない攻めと受け。

出会った瞬間、自分が探していたのはこの人だったのだと悟って、気づけば抱き合っていた攻めと受け。

前世で別れた年齢を超えても一緒にいられる攻めと受け。歳を取って少しずつ変わっていく相手の姿に、日々幸福を感じている。

とりとめのない話しかしたことがないはずなのに、なぜか受けの泣き顔を知っている攻め。その顔がどうしても頭から離れなくて、つい受けのことを目で追ってしまう。

受けに何度も「知ってる」と言う攻め。一緒にいた頃から知っていたことも、離れた後に知ったことも、忘れたくても忘れられない。

受けと過ごした記憶が蘇り、今まで自分が興味を持ってきたものは全て受けに通じていたのだと気づいた攻め。

今度こそ、お互いのためだけに生きようと手を取り合った攻めと受け。

受けに初めて出会ったときの衝撃を友人に「一目惚れだ」と言われ、果たしてそうだろうかと違和感を覚える攻め。

前世の反省を生かして受けに好かれようとするも、空回りしている気がして落ち込む攻め。

登場人物が死ぬ物語に、生まれ変わって幸せになってるといいなと言った受けから目を逸らすことができない攻め。

二人で帰路につくたび、この人とこのまま別れてはいけないと思う攻めと受け。

目の前の受けが再び生きているのだと実感し、訳も分からず嗚咽を漏らす攻め。

ようやく受けに料理修行の成果を見せることができ、前世の心残りがひとつ片付いた攻め。

今世でやっと結ばれた攻めと受け。このままめでたしめでたしで終われたならば、もう二度と目を覚まさなくていい。

忘れられない相手がいるような気がして、恋人を作ることができない攻めと受け。

闇に呑まれる受けの手を掴めなかった夢を見て飛び起きたが、隣で眠る受けを見て安心する攻め。

受けへの尽し方が尋常じゃない攻め。なぜここまでしてしまうのかは、自分でもわからない。

受けに運命を感じてストーカー並みの絡み方をする攻め。

前世で受けに伝えられなかった気持ちをどう伝えようか悩む攻め。

前は選ばなかった受けと歩む道を、今世こそは選びたい攻め。

現世で築き上げた何もかもを捨てて駆け落ちした攻めと受け。

前世とは全く異なる人生を送ってきた筈なのに、受けの笑顔が変わっていなくて胸が詰まる攻め。

何でも受けの言う通りにしてやりたい攻め。今世で何をしたって取り返しはつかないのだけれど、それでも。

前世で食べられなかったようなものを二人で食べ歩く攻めと受け。

関わるまいと決めていたのに受けの危機に駆けつけてしまった攻め。

生まれも育ちも何もかも変わっても受けは受けだと思う攻め。

今世の幸福は全て自分が見ている夢で、次に目が覚めた時には元に戻っているのではないかと不安で寝られない攻めと、それなら手を繋いで眠ろうと言う受け 。

前世と立場が逆転して可笑しい攻めと受け。

受けと再会したら伝えるべき言葉を色々と考えていたが、いざ受けを前にすると全て吹っ飛んだ攻め。

前世ではあり得なかった距離感で肉まんを半分こする攻めと受け。

前世では理解できなかった相手の趣味に手を出してみる攻めと受け。

美術館で同じ絵を見て涙が出る攻めと受け。

前世で互いへの笑えない前科があるため、人間関係のこじれ話を前にすると気まずくなる攻めと受け。

現世を満喫する受けをどうにか守りたい攻め。

受けの変わらない口癖に胸が詰まる攻め。

同じクラスになってから頻繁に目が合う攻めと受け。

互いの容姿の一部を持って生まれ変わった攻めと受け。

前世でできなかったことを一緒にやる旅に出た攻めと受け。

前世で受けに渡せなかった贈り物に似た品を見つけた攻め。

放課後に二人で遊んで、人生で一番楽しい時を過ごしていると思うのに何故か泣けてくる攻めと受け。

前世での記憶を思い出して、かつて受けが話していた好みのタイプに近づくように無意識で生きてきた自分に気がつく攻め。

アパートの隣人同士になった攻めと受け。

合コンで出会って周囲そっちのけで話し込む攻めと受け。

街で受けの鼻歌に振り返り、受けと目が合う攻め。

縁結び神社でぶつかって出会う攻めと受け。

受けが社食で攻めの頭上にうどんをぶちまける出会い。

初めて出会った受けの好物を知っている自分に驚く攻め。

疲れ気味の攻めのもとに配属された新人の受け。

保育園からの幼馴染になった攻めと受け。

入学式で初めて見る受けから目が逸らせずに立ちすくむ攻め。

探偵と助手になった攻めと受け。

公園で受けが攻めにボールをぶつける出会い。

受けがいるサークルに一瞬で入会を決めた攻め。

曲がり角でぶつかって出会う攻めと受け。

街で見かけた受けの素性をどんな手を使っても調べ上げると決めた攻め。

物盗りに身ぐるみ剥がされそうになった受けを柄にもなく助ける攻め。

書類に受けの署名を見つけ、会ったこともない人間の筆跡に釘付けになり戸惑う攻め。

受けに出会って思い出した前世の記憶を周囲に語りまくってドン引きされる攻め。

受けが働いているコンビニに通い詰め、受けの同僚にあだ名をつけられている攻め。

ぼーっとテレビを眺めていたら、街頭インタビューに出てきた受けを見た途端に前世の記憶を取り戻してひっくり返る攻め。

受けと再会できない鬱憤を受けに似たソシャゲキャラのガチャを天井まで回して発散する攻め 。

前世とは違い平和な世界に生まれて、ちょっとアホになった受けに笑ってしまう攻め。

前世での受けとの思い出で同人誌を作った攻め。

二人でゲーム実況を配信し、あまりの息の合いっぷりにコメントで「前世からの恋人」と書かれる攻めと受け。

新入生歓迎会で出会った受けにナンパムーブをかます攻め。

前世で殺し合ったのに運動会で二人三脚をする攻めと受け。

初対面の受けの特技を言い当てて怖がられる攻め。

互いのアカウントが妙に気になった挙句、SNSでクソリプ合戦をする攻めと受け。

幼い頃から頭にあった受けという名前をペットに名付けていたら本人と出会って大慌ての攻め。

前世であれだけの仕打ちをしておいて、今は毎日しょうもない絡み方をしてくる受けに腹が立つ攻め。

受けの性格矯正に失敗した攻め。

運命としか言いようのない引力に恐怖すら覚える攻めと受け。

何があっても攻めの味方だと笑う受けと、それが嘘だと知っている攻め。

攻めが死ぬとは思わなかったと笑う受けに、受けを追うために死んだのだとは言わない攻め。

言えばよかったと後悔した言葉を今世でも言えない攻めと受け。

今世で受けがこの花が不思議と好きなのだと話すのを聞いて、それがかつて受けの葬儀で自分が手向けた花であることを思う攻め。

攻めを何度だって許す受け。その数だけ、攻めとの縁が強くなっていくような気がするから。

受けが受ける筈だった苦難を運命を捻じ曲げて肩代わりする攻め。

全て思い出した時には手遅れだった攻めと受け。

この関係の結末を知っている攻めと受け。

決別のやりとりがいつも同じの攻めと受け。

また裏切るのかと唇を噛む攻めと、どうしても攻めを選べないことに涙を零す受け。

天国帰りの受けと地獄帰りの攻め。

互いを知らないふりをする攻めと受け。どうせ逃げられやしないのに。

自分が死んだ後、攻めがどう生きていたのかを聞く受け。

攻めと受けでは「救済」の捉え方が違っていたのだと現世で気づく攻め。

死の淵での願いが同じだったことを知る攻めと受け。

死んでもやり直せない攻めと受け。

今世でも受けを道連れにする攻めと、それでいいと思っている受け。

宿命に打ち勝つため力を求める攻めと、再びの破滅を予感する受け。

攻めとの呪縛を解いて一緒に前に進みたい受けと、このまま互いに縛られたままでいたい攻め。

前世と同じ位置に怪我をした受けを見て、同じ道を辿りつつあることに戦慄する攻め。

今度も受けを救えない攻め。

罪を償う受けとそれを利用する攻め。

自分にないものを持っている受けに対し、どうしていつもこうなんだと覚えのない感情が込み上げる攻め。

今世こそは受けと出会わないように隠れ忍ぶ攻めと、引き寄せられるように攻めの痕跡を辿る受け。

受けを思い出していないふりをして受けを試す攻め。

受けに嘘をつくのが上手くなった攻め。

自らと同じ末路を今世で受けに辿らせて復讐したい攻め。

周りから不審がられるほど避け合う攻めと受け。だって少しでも近づいてしまえば、離れがたくなってしまうのは目に見えているのだ。

今世で変わってしまった受けの根本に、かつての己の影響を強く感じる攻め。

出会って間もない受けに対しておよそ持つべきではない強い感情に振り回される攻め。

二度と逃さないために禁術で受けの魂を呑み込んだ攻め。

再び訪れた決別の時に、思わず笑ってしまう攻めと受け。

一緒にいても幸福になれないことを知っていても離れられない攻めと受け。

受けに前世と同じ呪詛を吐く攻め。

受けをどうしても殺せない攻めと、武器を向けられていても攻めに恐怖を覚えない受け。

受けへの思い当たる節のない不信に苦しむ攻め。

生まれ変わるたび増幅する攻めの狂気を止められない受け。

受けに同じ轍を踏ませまいと不自然な行動に出る攻めとそれを訝しむ受け。

また受けとは敵同士かと零す攻め。

受けが攻めを忘れていることを知り豹変する攻め。

生まれ変わっても受けが許せない攻め。

受けと出会って"元"に戻っていく攻め。

自分が傍におらずとも幸せそうにしている受けの前に姿を現すかどうか悩む攻め。

初対面のはずの攻めが向けてくる憎悪に慄く受け。

また会いたいなんて思ったから、今回もまた受けを傷つけたのだと悔やむ攻め。

攻めに前世と同じ傷をつけられて全てを思い出す受け。

今の受けは自分が知る受けとは別人だと自身に言い聞かせる攻め。

受けと過ごす日常でフラッシュバックに苦しむ攻め。

受けのことを抱きしめたまま心中すれば、次も傍に生まれ落ちることができるだろうかと考える攻め。

閉じ込めても自分のものになってくれなかった受けのことをいい加減諦めてしまいたい攻め。