窓の外の大雨を眺める攻め。受けは洗濯物が干せないと嘆くだろうと思う一方、別々に暮らしていた頃は受けを帰さない口実としてお世話になっていたので、その名残で今も少し心が弾む。

結婚してから数年が経った今でも、いってらっしゃいのキスを欠かさない攻めと受け。そのことをうっかり知人にバラしてしまって散々冷やかされた結果、次の日の見送りでは新婚当初並みの照れがお互いに戻っていた。

式の衣装合わせで相手に似合うものを選び抜いたは良いが予算を大幅に超えることに気づいた攻めと受け。しかし相手に一番似合う衣装を見つけた後では妥協ができず、店の隅でひそひそと資金計画を立て直している。

買うなら今だと結婚準備雑誌を買った攻めと受け。一連の行事が落ち着いても何となく捨てられなくて、その驚くべき重量と厚みを利用してなんやかんや活用している。

式本番で誓いの言葉を噛まずに言えるように二人で事前に練習する攻めと受けだが、すぐに照れて中断してしまうので全く捗らない。