布団を二組買ったのに、結局どちらかの布団に潜り込んで寝ている攻めと受け。毎朝、狭い場所で寝たせいで少し痛む体をさすりながら、昨晩の寝相は酷かっただとかダブルを買えばよかったねなどと話したりしている。

友人との結婚祝いの宴会から帰ってきた攻めを出迎える受け。酔った攻めの話を聞いているとどうも受けとの新婚生活のことをかなり惚気たらしく、口ではやめてよと言いつつも顔のニヤけが止められない。

新居の内覧に行った攻めと受け。ここのお風呂は二人で入るには狭いかな、なんてことを案内人の前にもかかわらず平気で話していたことに帰り道で気づき、二人して恥ずかしさでへたり込んだ。

買うなら今だと結婚準備雑誌を買った攻めと受け。その鈍器並みの重量を抱えながら「これなら喧嘩した時の武器にできそう」と冗談を飛ばす受けにその場では笑って応じた攻めだが、背筋には冷たいものが走っていた。

宝石店で結婚指輪を選ぶ攻めと受け。裏側に誕生石を埋められるらしいだとかどんな文字を彫ろうかだとかを二人ではしゃぐのが楽しくて、そろそろ決めねばと思いつつも「もう少しだけ」と居座ってしまった。