式を挙げるかどうかを相談する攻めと受け。結果的に挙げないことに決めたとしても、こんなことを二人で話し合えるだけで嬉しいのだ。

お互いの勝手な買い物に呆れる攻めと受け。要らない物を買わないでと小言を言いつつも、部屋の片隅に置かれたそれらが少し愛おしくて処分することはできない。

結婚式で互いの胸元に飾る花を選んでいる攻めと受け。お揃いにしようか、でもこっちの方が攻めに似合うし受けにはそっちの方が似合うかも、と色とりどりの花を前に話し込んでいる。

休日ごとに色々な式場の見学会を回る攻めと受け。帰る頃にはへとへとになっているけれど、今しかできないデートだし、とすぐに来週の計画を立て始める。

新居の家具の配置を決める攻めと受け。わざわざ口に出さずとも、お互いの側で過ごせるようなレイアウトでダイニングテーブルやソファが自然と置かれていく。

結婚式当日、控え室で攻めの襟元を整える受け。こんなことでも浮かれてしまって、少しでも長く楽しむためにわざと手間取りながら直している。

祝福のフラワーシャワーを浴びた後、一旦控え室に戻った攻めと受け。互いの髪や肩にくっついた祝福の花びらを払い合いながら笑っている。

日中、薬指の指輪をくるくると回して弄ぶ受け。たまに一度外してみては、攻めに指輪を嵌めてもらった時の感触を思い出しながら嵌め直してふふふと微笑んでいる。

結婚祝いで友人に色々と食器を貰った攻めと受け。朝はお揃いのカップでコーヒーを飲み、昼はお揃いのお箸でご飯を食べて、夜はお揃いのグラスで晩酌をする。

家を買おうかという話になった攻めと受け。35年ローンという字面にひっくり返りそうになったものの、その頃になっても一緒に暮らしている自分達の姿を思い浮かべてどうにか持ち直した。